ADD(アディション:加入度数)
ADDとは加入度数を表すもので遠近両用コンタクトのみに表記されているデーターです。遠近両用コンタクトとはいわゆる「老眼」の方が使用するコンタクトですが、「老眼」とは加齢に伴い、目の中の水晶体というレンズの弾力性が失われることにより、思うように膨らませることができなくなり、手元のものを見るときにピント合わせができなくなった状態を言います。水晶体はそもそも凸レンズ(+レンズ)の形状をしています。つまり手元の物を見るときに水晶体がさらに膨らんで(プラスの度数を強くして)ピントを合わせるわけです。ADDはその膨らませることができなくなった分を補うレンズなのです(従ってADDにはプラスレンズしか存在しません)。遠近両用コンタクトは1枚のレンズの中に遠用部分と近用部分があります。例えば遠用度数が-4.00Dの度数にADDが+1.00Dあったとしましょう。その場合、遠くは-4.00Dの度数分だけ見えますが、手元の物を見るときには差の-3.00Dで見ているということになるわけです。そしてそれでも見えにくくなってきたらADDを+1.50Dにするわけです。そうすることにより遠くは-4.00D分だけ見えて、手元は-2.50Dで見るということになるわけです。通常ADDはどのメーカーも1種類から多くても3種類くらいの規格しか用意されていません。例えば+0.50D、+1.00D、+1.50D、+2.00D、+2.50Dなどです。「老眼」は病気ではありませんが加齢と共に確実に進行します。ですからその時々に合わせて作り替える必要が出てくるのです。