ハードコンタクトは目の上でなぜあんなに動くのですか?
もともとハードコンタクトは素材自体に酸素を通す能力がありませんでした。そのような素材を常に呼吸している黒目の上にのせると酸素不足による障害が発生してしまいます。
そこでまず考えられたことが黒目より小さくすることです。黒目の大きさは個人差はあるもののおおよそ11mm~12mmほどの大きさです。それに対してハードコンタクトの標準サイズは8.8mmほどです。黒目より小さいとレンズののっていない部分ができます。少なからずその部分には酸素が届きます。
しかしそれだけではレンズののっている部分には酸素は行き渡りません。
そこで瞬きをするたびに動くようにレンズがデザインされたわけです。黒目の上を動けばそのたびにレンズののっている位置は変化し、動くたびに酸素をたくさん含んだ新鮮な涙が常に入れ替わります。
つまりハードコンタクトは黒目に酸素を送り込むために意図的に小さく、そして動くようにデザインをされたわけです。
そして素材自体も酸素を透過させる酸素透過性ハードコンタクト=O2レンズが登場し、さらに酸素透過性を高めたEXレンズなどが登場しました。酸素透過性ハードコンタクトの登場により、より安全に長時間装用が可能になったのです。
ですからハードコンタクトが目の上で動かなくなってしまったら、目の健康を守る上で大きな問題が発生するのです。